面接の自己紹介の仕方を解説|好印象を与える回答例

更新日:2024.02.05

面接の自己紹介の仕方を解説

更新日:2024.02.05

この記事のまとめ

  • 自己紹介で見られるのは、「コミュニケーション能力」「人柄や経歴」「自社で活かせる経験」が何か。
  • 第一印象を左右する重要な質問。1分程度で、簡潔に分かりやすく話そう。
  • まずは「名前」から。「企業名」「職種」「期間」が分かるように話そう。

転職の面接では、冒頭に自己紹介を求められることが多いです。自己紹介と言われて、面接の場で何を話したらいいのか悩んでしまう人もいるのではないでしょうか。

本記事では、面接で自己紹介をする時のポイントや回答例について、解説します。面接準備の参考にお読みください。

監修者:河村 泰子
監修キャリアアドバイザー
インテリア業界にて販売職として4年間従事。店長を勤める。自身の経験を活かした更なるステップアップを求め、type女性の転職エージェント キャリアアドバイザーへ転職。インテリアという高単価商材を扱っていた経験から、転職希望者に対してきめ細やかで丁寧な対応が強みとなっている。

面接官が自己紹介を求める理由

面接のイメージ

面接の最初に自己紹介を求めるのは、コミュニケーション能力、人柄や経歴の把握、自社で活かせる経験が何かを、確認するためです。質問の意図を理解して回答できるか、回答や話し方から自社の社員と仕事ができそうかなどを見られているので、簡潔に明るい印象で答えられるようにしましょう。

また面接で緊張している応募者が多いので、アイスブレイクとして最初に自己紹介を挟み、緊張をほぐす狙いもあります。

自己紹介は、第一印象を左右する重要な質問です。好印象で面接を開始できるように、これから紹介する回答のコツを参考に回答の準備をしておきましょう。

面接の自己紹介で伝える項目

面接の自己紹介で伝える項目

面接で自己紹介をする時に、必ず伝える内容を紹介します。自己紹介に関する質問のされ方にいくつかパターンがありますが、ベースとなる項目は共通しています。面接の自己紹介で伝える項目にプラスして、質問に応じて臨機応変に答えられるといいでしょう。

面接の自己紹介で意識したいのが、簡潔に伝えることです。自己紹介の後に詳しく質問をされるので、ここでは概要だけ分かりやすく伝えるように心がけてください。

氏名

いきなり話し始めずに、自己紹介の最初は自分が何者であるか伝えましょう。面接で自己紹介をする時に「まず名前から」と覚えておいてください

現職や前職の仕事内容

どんな企業で何をどのくらいやってきたのかの概要を伝えます。企業名、職種、期間が分かるように話します。具体的な職務経験や応募する職種で活かせるスキルや実績など、具体的な職務内容を伝えると、面接官がイメージしやすくなります。

締めの言葉

締めの言葉は、志望動機や自己PRなどを盛り込んで意気込みを伝えるといいでしょう。どうしてこの仕事や会社に興味を持ったのか、入社したらチャレンジしたいことなどを伝え、「本日はよろしくお願いいたします」と締めます。

自己紹介の回答の例文は、後述の「面接の自己紹介のお手本例文」で詳しく紹介します。

面接の自己紹介で意識すること

面接の自己紹介で意識すること

好印象で面接がスタートできるように、自己紹介を考える際に下記内容を意識してみてください。

1分程度にまとめる

面接の自己紹介で長々と話すのはNG。詳しくは質疑応答の中で話せばいいので、簡潔に話しましょう。目安としては、1分以内にまとめるように意識してください。文字数にすると300文字程度です。

時間を指定される場合もあるので、臨機応変に話せるように準備しておきましょう。

話し方や姿勢を意識する

自己紹介は話す内容も重要ですが、表情や話し方、姿勢も重要です。明るい印象になるように、笑顔で強弱をつけて話すように意識します。背筋を伸ばして、口角を上げて、面接官の目をみて話しましょう。

目線が下を向いていたり、キョロキョロしていたり、挙動不審な印象や自信のない印象を与えてしまいます。声のトーンや大きさでも印象は変わってしまうので、声のトーンが下がっていないか、聞きやすい声の大きさかどうか意識して話しましょう。

面接の自己紹介のお手本例文

面接の自己紹介の質問のされ方はさまざまです。よくある質問と回答例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

「簡単に自己紹介してください」

スタンダードな質問です。時間指定がない場合は、30秒から1分程度で自己紹介をしましょう。自分の経験やスキルがどのように企業に貢献できるかを具体的かつポジティブに伝えることが大切です。

氏名、大学卒業後からの職務経歴、仕事内容や実績など、今回応募した背景、締めの挨拶という順でまとめるといいでしょう。応募する職種や業務に関連することを、簡潔に話すことがポイントです。

NGな回答としては、氏名を名乗らない、仕事と関係のない話をする、職務内容を伝えないもしくは長く話しすぎる、などがあります。

職種別の回答例とNG回答例を紹介します。

OK回答例(営業職の場合)

転職花子と申します。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございます。

私は、◇◇大学を卒業後、株式会社〇〇で法人営業として、3年間従事してまいりました。そこでは、クライアントとの関係構築や新規取引の開拓を行い、2年連続で営業目標を超える実績を上げました。

今回は、私のスキルをさらに高めて、新しいフィールドで挑戦するため、御社の営業職に応募いたしました。IT業界における御社の革新的な取り組みや製品に強く引かれ、私の経験とスキルを活かして貢献できると考えております。どうぞよろしくお願いいたします。

OK回答例(企画職の場合)

転職花子と申します。本日はよろしくお願いいたします。

私は、◇◇大学卒業後、△△株式会社で3年間事務職として勤務し、売上管理、資料作成、来客対応などを行いました。その後、株式会社〇〇でマーケティング職として3年間、商品のプロモーションに携わっています。現職では、主に商品のプロモーション企画を担当し、売上向上に貢献しています。

今回、御社の製品に感銘を受け、そのブランディングに携わりたいと強く感じています。これまで培ってきたマーケティング経験を活かして、御社に貢献したいと考えております。改めまして、どうぞよろしくお願いいたします。

OK回答例(事務職の場合)

転職花子と申します。◇◇大学を卒業後、△△株式会社で事務職として5年間勤務しておりました。そこでは、一般事務業務の他、社内イベントのコーディネートも担当し、コミュニケーションの向上に貢献しました。

今回、御社の総務職に応募させていただいたのは、私の経験を生かし、御社のバックオフィスを支え、より良い職場環境作りに貢献したいと考えたからです。本日はどうぞよろしくお願いいたします。

NG回答例

えっと、大学時代はサークルでバスケットボールをしていて、週末はよく友達と遊びに行ってました。大学を卒業してからは、△△株式会社で事務職を5年間やっていました。趣味は映画鑑賞と読書です。よろしくお願いします。

「職務経歴、自己PRを交えて自己紹介をしてください」

応募する職種や業務に関連する強みや経験があるかを、採用担当者は見極めています。簡潔に職務内容を話し、強みやスキル、実績など具体的な数値やエピソードを交えて伝えましょう。簡潔に1分でまとめた場合、3分程度にまとめた場合、キャリアチェンジの場合を回答例として紹介します。

OK回答例(1分バージョン)

転職花子と申します。現在、株式会社〇〇のWebマーケティングの分野で5年目を迎えています。主にオンライン広告の運用とウェブサイトのコンテンツ管理、SEO対策を担当しております。私は、データをもとにした戦略立案に自信があります。前職では、データ分析から課題点を見つけ出し、A/Bテストを用いてコンバージョンレートを前年比150%向上させるなどの成果を上げてきました。

今回御社に応募したのは、御社の△△サービスに強く興味を持ち、私の強みを活かして自身の成長と御社のさらなる発展に寄与したいと考えているからです。どうぞよろしくお願いいたします。

OK回答例(3分バージョン)

私は転職花子と申します。本日はお時間をいただき、ありがとうございます。

私は、◇◇大学を卒業後、株式会社〇〇で営業職として3年間勤務しておりました。主に勤怠管理ソフトの法人営業を担当し、クライアントとの関係構築、新規取引の開拓、そして既存の取引先との関係強化を行ってきました。特に新規クライアントの開拓を得意としており、2年連続で年間の営業目標を10%以上上回る実績を達成することができました。

私が営業で特に力を入れていたのは、クライアントとの信頼関係の構築です。クライアントのニーズを深く理解できるようにコミュニケーションをとり、最適なソリューションを提供することを心がけてきました。その結果、多くのクライアントからリピートオーダーをいただくことができ、長期にわたるビジネスパートナーシップを築くことができました。

今回、御社に応募した理由は、御社がIT業界において先進的な技術とサービスで多くの企業に価値を提供している点に強く惹かれたからです。特に△△には大変興味を持っており、私の営業経験を活かして、さらなる市場拡大に貢献できると考えています。

私は、御社での営業職を通じて、クライアントに対して御社の価値ある技術やサービスを最適な形で提供し、クライアントのビジネスを成功に導くサポートをしたいと考えています。また、私自身もIT業界の最前線でスキルをさらに磨き、成長していくことを強く希望しています。

本日はどうぞよろしくお願いいたします。

OK回答例(キャリアチェンジの場合)

私は転職花子と申します。まず初めに、本日はお時間をいただき、ありがとうございます。

私は株式会社〇〇で2年間、販売職として勤務しておりました。その間、直接お客様と対話を持ちながら、ニーズを把握し、最適な商品をご提案していました。私は、お客様の要望を正確に理解し、それを商品選びに活かすことで、月間の販売目標を常に110%以上達成し、2年目に部門最高の販売実績も達成した経験があります。

私が販売の現場で特に大切にしていたのは、「お客様のニーズを深く理解すること」です。お客様一人ひとりとしっかりとコミュニケーションをとり、その上で最適な提案をすることを心がけていました。この経験は、営業職においても非常に役立つと考えています。

今回、御社の営業職に応募させていただいたのは、私のコミュニケーションスキルやお客様への深い理解を、さらに広い範囲で活かしていきたいと考えたからです。御社の製品やサービスには強い魅力を感じており、私の経験やスキルが御社の営業チームに貢献できると思っております。

御社の営業職として、お客様に価値あるサービスを提供し、企業のさらなる発展に寄与できる存在となることを強く希望しています。どうぞよろしくお願いいたします。

「弊社を志望した理由と自己紹介をお願いします」

この質問では、職務経歴と強み、キャリアプラン、応募企業への理解度や意欲が見られています。応募企業のことを調べていないと答えられないので、事前にHPや求人票を詳しくみておきましょう。

「自分の経験を活かして、この企業だからこそ貢献していきたい」ということが伝わるように心がけてください。他の企業でも言える内容になってしまうと「自社じゃなくてもいいのでは」と採用担当者が思ってしまうので、応募企業の特徴や理念、今後の展開などを踏まえて話すようにするといいでしょう。

ライフイベントを控えた20代、30代の女性は、結婚や出産を見据えて働きやすい会社を希望している方も多いと思います。福利厚生などを志望動機として伝えることは避けましょう。「他社でもいいのでは?」「条件ばかり気にしている」と思われる可能性があります。ここでは、「応募企業で何がしたいのか」と「貢献できるところは何か」を伝えるようにしましょう。

OK回答例(1分バージョン)

転職花子と申します。私は過去3年間、〇〇会社で損害保険の個人向けの営業を行ってきました。顧客のニーズを正確に把握し、それに応じた提案を行うスキルを磨いてきました。全ての年度で目標達成率120%の実績を残しています。

御社に転職を希望した理由は、これまでの営業経験を活かし、IT分野にチャレンジしたいと考えています。中でも御社が展開している△△サービスを利用し、ユーザーとして〇〇という点に感銘を受けました。この魅力的なサービスをもっと広めるために、自身の営業スキルを活かしていきたいと考え、御社を志望いたしました。どうぞよろしくお願いいたします。

OK回答例(3分バージョン)

転職花子と申します。本日は面接のお時間をいただき、ありがとうございます。

顧客第一に考えて、グローバル展開している御社で、これまでの経験を活かし、企業とお客様双方に価値を提供していく存在となりたいと思い、志望させていただきました。

私は、〇〇株式会社でマーケティング職として約4年間、ブランド戦略の立案やデジタルマーケティングの運用を手がけてまいりました。特に、20代女性向けの〇〇という商材では、ブランドのリニューアルを担当し、顧客の定性調査や競合調査などを行いました。リニューアル後のプロモーションも担当し、SNSを中心に話題となる仕掛けづくりが功を奏し、売上目標を180%達成することができました。

[応募する企業名]において私が強く惹かれたのは、御社が展開しているグローバルなビジネスと、顧客を第一に考える姿勢です。多様な文化や価値観が交差する環境で働くことに強い魅力を感じております

私は御社で、これまでの経験を活かしつつ、新しいチャレンジを通じて、企業とお客様双方に価値を提供していく存在となりたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

OK回答例(キャリアチェンジの場合)

私は転職花子と申します。御社は、企画職として新しいチャレンジを始める場として強く魅力を感じています。

私はこれまで事務職として、業務プロセスの効率化や、チームコミュニケーションの最適化に貢献してきました。特に、効率アップと作業ミスをなくすために、売上管理システムを導入し、コスト削減と業務品質の向上を実現しました。

私が企画職に興味を持ったきっかけは、事務業務を通じて感じた「より効率的な方法や新しいアイデアを形にする楽しさ」です。御社が展開している△△は、私が追求している価値創造に直結していると感じ、ここでなら私のアイデアが社会に貢献できると確信しています。

私は、[応募する企業名]での企画職を通じて、これまでの経験を活かしつつ、新しい価値を創出していきたいと考えています。どうぞよろしくお願いいたします。

面接の自己紹介でよくある失敗

面接の自己紹介でよくある失敗

面接での自己紹介でよくある質問と回答例を紹介しました。回答例を考えたから大丈夫と思わずに、面接の自己紹介でやりがちな失敗を解説するので、最後までお読みください。

緊張して話す内容を忘れてしまった

自己紹介に限らず、事前に準備していたのに面接本番で答えられなかったという失敗がよくあります。原因としては、練習不足が挙げられます。回答を準備しただけで満足してしまい、声に出して練習をしなかったので、上手くしゃべれなかったり、忘れてしまったりします。スムーズに話せるように何度も声に出して練習してみましょう

質問と回答がズレてしまう

面接では臨機応変なコミュニケーションが求められます。特に営業職や販売職などの面接では、質問の意図を理解し答えられるかは重要です。緊張してしまってまともに話せなくなってしまったり、質問の意図を理解せず用意していた回答を話してしまったり、会話のキャッチボールが上手くいかない場合があります。面接官の質問を理解し、普通に会話する気持ちで、答えてみるといいでしょう。

長々と話してしまう

自己紹介は簡潔に話すのがポイントとお伝えしていますが、経歴の詳細やアピールなど詳しく話そうとしてしまい長くなってしまうことがあります。話が長くなってくると、何を伝えたいのかが分からなくなったり、会話のキャッチボールができない人というネガティブな印象を与えてしまいます。詳細な経歴は、履歴書や職務経歴書を見れば分かりますし、その後の質疑応答で聞かれるので、要点を絞って話すようにしてください

長く話してしまいがちな人は、自分の回答を録音して聞いてみるといいかもしれません。職歴や強みが伝わっているか、要点が分かりにくくなっていないか確認してみましょう。

自信のない話し方をしている

声の大きさが小さかったり、「あのー」「えっと」などの口癖から話し始めたり、話し方で損をしてしまっている方もいます。受け答えの内容は良くても、話し方や姿勢などでマイナスな印象を与えてしまう場合があります。相手に届くような声の大きさで、明るくハキハキと話しましょう。

口癖は自分では気が付かない場合もあるので、家族や友人に面接練習をお願いしてみたり、録音してみたりし、口癖がないか確認してみるといいでしょう。難しい場合は、転職エージェントに相談し、面接対策をお願いするのも一つの方法です。

まとめ

面接での自己紹介の回答方法を紹介しました。面接の最初の大事な場面です。どんな質問のされ方でも答えられるように、きちんと準備をして面接に臨みましょう。

type女性の転職エージェントでは、面接対策に力を入れています。面接に不安がある方、質疑応答の回答に自信がない方は、ぜひ相談してみてはいかがでしょうか。

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